平凡なサラリーマンはお金を増やしたい

サイドFIREを目指す30男の生き様(金策と検討)

FIREで家賃削減は避けて通れない②

 

前回の続きです。 下記の順序となる理由を説明しています。

コストパフォーマンスの順序で記載します。

実家 > 中古戸建 > 中古マンション = 賃貸 > 新築戸建

 

中古マンションの場合

中古マンションのイメージ画像

中古マンションのイメージ画像

【ポイント先出し】

・安心の耐久性(鉄筋コンクリート造)

・区画の資産価値が下がりにくい

・ローンにて支払を先延ばしにできる(中古戸建と同様なので割愛)

・家族保険としても活用できる(中古戸建と同様なので割愛)

・セキュリティが高い

・虫が出ない(階層が高い場合)

・先ずマンションを購入する場合の前提条件ですが、「鉄筋コンクリート造」です。

その他の構造である場合、余程イレギュラーな条件が無い限りは候補になりません。

理由は、集合住宅で重要な生活音の有無はお隣様のガチャになるからです。

キチンとした鉄筋コンクリート造であれば、スピーカーで動画を見ていても隣に音が聞こえることはありません。(聞こえる場合、構造欠陥や業者に告示がグレーです)

昔、鉄筋コンクリート造という告示で入居したのに、笑い声や歩く音が普通に聞こえて引っ越した経験があります。その後、別のマンションも鉄筋コンクリート造で不安でしたが、全く音が無く静かな空間でした。お隣さんにお犬様がいて、「偶に吠えてしまってごめんなさいね」と挨拶されたのですが、何のことやら犬が居たことすら分からない程に静かでした。(本来の鉄筋コンクリート造なら音は聞こえないはずという話)

・鉄筋コンクリート造マンションの最大の強みは、「安心の耐久性」です。

国の定める減価償却を見れば、耐久性がどれほどなのか簡単に分かります。

国土交通省の減価償却のグラフ(マンションは47年、木造は22年がポイント)

国土交通省の減価償却のグラフ

このグラフで見ていただきたいのは、減価償却年数です。

※余談ですが土地だけでなく不動産も国土交通省の管轄なんですよ。

木造の22年に比べてマンションは47年と2倍以上の耐久性能を見込まれています。

戸建とマンションで長く住めるのがどちらかというと、マンションになります。

ただ、これは建物の寿命年数ではありません。前ページでも説明しましたが、木造は22年程度で壊れる事はまずあり得ません。

地震や台風がきても、高い防御力があれば不安になる事もなく、心地よく過ごせるかと思います。

また、最悪のケースとして売却する事になったとしても、減価償却後でも資産価値は残りますので売却益の可能性も残ります。ただ、土地としての価値は無く、買い手がつかないと価値が下がり続けてしまう所には注意が必要です。

・女性FIREとしてはセキュリティが気になるところだと思います。

警察庁の下記グラフをご覧ください。

住居別のの窃盗グラフ

住居別の窃盗グラフ

住居別の強盗グラフ

住居別の強盗グラフ

上図は窃盗、つまり空き巣ですね。

下図は強盗、つまり窃盗+暴力が伴う事件です。

残念ながら窃盗や強盗の対象は戸建が共に上位です。

マンションも0とはいきませんが、低い割合となっています。身の安全を心配で仕方が無いという方であれば、間違いなくマンションが必要です。

FIREした後は、家にいる時間が圧倒的に長くなります

家賃は削るべき重要な要素ではありますが、不安なまま過ごす時間が楽しいとは思えません。

・私の中古戸建は自然が豊かな事もあって、普通に虫が出ます。(蜘蛛様が多い)

逆にマンションだと部屋の中に虫が居たことはほぼないです。小バエや羽蟻はありましたが、ゴキブリは出たことはありません。(マンションの外にはいましたが)

虫が嫌という方は多いですから、そういうのもマンションのメリットになるかと思います。

ここまで良い事を書いていますが、何故、中古戸建よりも順位が低いかと言うと、マンションは都心が多くライフスタイルの幅に制約がある事と、高値になりがちです。また、安くなってきている中古マンションは管理費や修繕積立費が高くなったり、修繕が必要となります。逆に不要なマンションは購入額が高くなるため、どう転んでも安く修繕がない物件はありません。

賃貸を除くマンションには管理組合が大抵存在しています。

組合では修理有無や修繕費(積立金は強制)を決めています。戸建のように「ソコソコ綺麗に修理できれば良いので自分でやる」「駐車場は使っていないので修理の必要がない」など、住宅におけるお金の使い方を個人で決定できないのが難点です。

よって、コスパやFIREという側面では、中古マンションは良くも悪くも普通と考えています。

 

賃貸の場合

賃貸のイメージ画像

賃貸のイメージ画像

【ポイント先出し】

・自分の資産ではないので外れリスクを最小化できる(お隣ガチャ等)

・ライフプランの軌道修正に適合しやすい

・手続きの手間が実家の次に小さい

・住宅管理に対する悩みがない

くどいですが、賃貸は鉄筋コンクリート造のマンションに絞って記載します。

賃貸は戸建や木造など色々とありますが、FIRE後に開放的な自由を得るためには、生活音の制約は絶対に許容できません。(実家も生活音がありますが、お互いに言える上に、身内に閉じる所が違う所です。)

・問題のあるお隣さんや、外れ物件で音が筒抜けな場合や物件に不具合がある場合でも、気軽に移動できるのが賃貸のいいところです。外れればもう一回ガチャを引けばよいのです。手数料や引っ越しはかかりますが、我慢し続けるよりマシです。

ただ、逆に近所の方も流動的なので自分が変わらなくても相手が変わる事で生じるリスクも戸建やマンションに比べて高くなります。

・変更が容易にできるというのが、生きていくうえで理論上最強のメリットです。FIREのライフプランを別記事で記載しますが、やはり計画には限界があり、どれだけ調査をしても100点にはなりません。後からFIRE生活に支障をきたす計画漏れが発覚しても変更が容易ならリカバリーできてしまいます。つまり、受けるダメージを最小化できるという事です。有名な進化論でも「生き残ってきた生物は環境適合能力が高い」と説明されていますから、他の住宅ではできない最強の特性だと思います。

・戸建てやマンションの説明では省きましたが、不動産の購入は手続きが重いです。

期間としては2~3か月かかるような大掛かりな手続きになります。私の経験上では、個人契約の中で最も大きな手続きだと思います。銀行や不動産への往復回数も10回近くあったと思います。

賃貸の場合、念入りに手続きしても、事前見学、不動産契約、当日立ち合い程度です。

当時はこれでも面倒だと苛々していましたが、戸建ての契約を知ってからは、とても簡素なのだと知りました。気軽さに拍車をかけていると思います。

・戸建てやマンションでも住宅資産価値や耐久性、修繕の話をしました。

賃貸の場合、このような住宅管理の悩みがありません。自分の資産ではないからです。

悩むのは大家さんがやってくれるのです。

ただし忘れてはいけません。今支払っているお金は、大家さんの悩む修繕積立費や大家さんの利益を掛け捨てで支払っています。お金の着地点が大家さんですから、賃貸契約が無くなった瞬間に今まで支払ったお金は無かった事となります。

実はコレが、順位付けで中古戸建よりも悪い位置に入れた理由です。

戸建やマンション購入とは異なり、契約の切れ目が縁の切れ目となる身軽さ故に、支払の目途が無くなった途端に住居を失います。そのリスクをカバーするのが生命保険ですが、保険金支払の前に住居移動が必要となる可能性もあり、残った家族に性急な判断が求められるなど負担がかかります。

実はまだあります。

大家さんの目線で考えてみてください。

①35歳でFIREして資産がソコソコあります。ただし無職です。

②あれから30年後、65歳で資産は一応あります。年金もあります。ただし無職です。

①は許容されると思います。働こうと思えばいつでも働けますし、お金もある。健康トラブルも無さそうで、お客さんとしてはリスクが低いと考えるからです。

しかし②は違います。まだまだ働けるとは言え、必要な際にすぐ就職先が見つかるのか、資産残高や年金はどの程度か、孤独死されたらクリーニングはどうすればよいのか等、住宅管理だけで悩みが尽きない大家さんに更なる悩みを与えそうです。

私も賃貸を探している時に偶々遭遇したのですが、お婆様が不動産屋さんとやりとりをしているのですが「保証会社から審査が通らない」「こういう情報はありますか」「あれも試してみましょうか」という話をしているのです。

これは冗談抜きで、今、現実に発生している高齢者住居問題です。

改めて思い返してみてください。

世の中の高齢化社会で高齢者が多いにもかかわらず、賃貸物件には高齢者の方を見かけますか? 上記の理由から、いるとは思いますが多くないはずです。私が賃貸に住んでいた時も高齢者なんていませんでした。

FIREは組織に属しません。日本では組織に属さない方の社会信用度が低くなります

住宅ローンも同様です。信用を証明してお金を借りる行為ですから会社員を辞めた後は住宅ローンが組める可能性はかなり低くなるため、一度は検討すべきです。

間違いなくFIREのデメリットになります。(それでも私は進みます)

よく戸建VS賃貸の論争で成功者が賃貸を勧めますが、彼らには資金力があります。

いつでも戸建を購入したり強い財産を証明できるので、ライフプランを軌道修正できる賃貸の方がメリットを享受できる為、彼らの立場であれば正しいと思います。

ただ、平凡会社員には資金力はありません。

平凡会社員のFIREでは、後々、住居問題で社会信用に困る事になるのであれば、必ず戸建にたどり着きます

その時になって戸建について勉強するのでしょうか?

FIREには潤沢な時間がありますから、それも良いでしょう。

私は失敗するなら早めにしたいと考えるタイプなので戸建の経験と経済的合理性を選びました。

 

新築戸建ての場合

【ポイント先出し】

・気持ちよく、素材や最新技術を体感できる

・住宅ローン金利が低い

・資産としては高い

・社会保障が使える

新築戸建てにも色々な種類がありますが、「注文住宅」を前提に進めます。

理由は、新築の場合中古と異なり扱いが資産価値に直結します。

そのため、高いお金で購入したにも関わらず気になる部分があるというのはあり得ない為です。

・新しい物って気持ちよいですよね。

手垢や使われ癖などもなく、本来の素材を噛みしめる事ができる。

新車でもそうです。本来の設計がダイレクトに伝わるのでテクノロジーを感じる一面でもあります。間違いなく最新の住宅情報を肌で感じる貴重な経験になります。

・住宅ローンは、新築と中古で大きく異なります。

理由は、新築であれば、最近の成熟した設計基準に基づいて構築されるため、耐久性や利便性が高く、資産価値が高いからです。担保として十分に価値がありリスクが低いことから、金利で稼ぐ必要がないのです。

よって、新築は0.3~0.5%の低金利が相場です。(中古戸建は1.3%前後です)

金利差が圧倒的ですね。ただし、金利のベースになる購入金額も圧倒的に違います。

注文住宅であれば2000~5000万円が相場です。(土地で大きく変わります)

中古戸建の例:500万円×1.3%=6.5万円

新築戸建の例:3000万円×0.5%=15万円

実際には分割支払に応じて元本が減っていきますので金額が小さくなります。

中古戸建でも説明したように資産運用を活用すれば金利差で黒字になる。と言いたいところですが、新築の場合は別です。中古の場合、500万円のように金額が低いので手元に実際に存在するお金を生かせるのですが、新築の場合、3000万円など平凡会社員の手元にあるわけもなく、資産運用でカバーできません

金利としてはかなり美味しいのですが、購入金額を既に手元に用意できるレベルであれば、かなりの高効率となるため、オススメできる選択肢となります。

FIREに向けて家賃支出を考えている人間で3000万円保有していたとしたら、それは既に平凡会社員ではないですね。50歳とかなら分かりますが。

・現代の新築なら支払完済する35年後でも十分な資産価値があると思います。

理由は、設計が新しく、法律や基準も昔より格段に厳しいからです。職人や設計者の外れ率が低く、新しいテクノロジーが投入されているため、築40年とかでも1500万円とか価値がありそうです。

国はどうやら古い家を取り壊し、新しい家を守っていく体制に入っているようです。

理由は、新築のような高い基準をクリアした建物には減税や補助金の制度を設けているからです。中古などで耐震基準が無いような場合は、全て対象外ですから、より高い安全率のある住居を残せるように追い風を、古すぎる建物は残らないように向かい風を吹かせています。

それでもやはり、コスパやFIREとしては新築の順位が低いと思います。

中古の場合、不動産と持主、買主の3者にてお金のやりとりが行われます。

この時、不動産は仲介として手数料を取っています。

新築の場合、不動産とハウスメーカー、買主の3者にてお金のやりとりが行われます。

不動産は中古と同じなので省略しますが、ハウスメーカーの取り分が追加でかかります。相場は2割と言われています。

つまり、建物の価値は2400万円だけど設計費用があるから3000万円で購入してるという事です。3000万円であれば600万円をハウスメーカーへ支払っているのです。

始まりから損をしてます。しかも住宅ローンの支払も中古より大きくなりますから、イニシャルとランニングの両方から経済的合理性がありません。

更に平凡会社員の場合は資産運用でカバーする資金もありませんから、オススメできない選択となります。

近所ガチャに外れたら目も当てられません。資産価値が残り、質の良い生活になる可能性もありますが、失敗した時の損失が最も大きい手法です。

※良い悪いでは無くリスクが高いのでオススメから外しているという事。

 

まとめ:平凡会社員なら実家or中古戸建をオススメします

要点をまとめたかったのですが、理由を含めて説明するとなると難しいですね。

冒頭の順位付けの通り、コスパやFIREという側面では、

実家 > 中古戸建 > 中古マンション = 賃貸 > 新築戸建

となります。 

これらは再現性についても考慮された結果です。

簡単に図式化してみました。

住宅別のパラメータのグラフ

住宅別のパラメータ

私は中古戸建で必須支出が9万円です。内、住宅ローンは1.35万円です。

途中で私が死ねば支払は無くなりますし、本来家賃として支払うはずのお金は積み立て投資に回しています。

中古戸建の選び方については、伝えたいことが沢山あるので別記事に記載します。

 

ここまで読んでくださった方に感謝を。